aboutsummaryrefslogtreecommitdiffstats
path: root/doc-jp/README.cygwin
diff options
context:
space:
mode:
authorTatsuya Kinoshita <tats@vega.ocn.ne.jp>2011-05-04 07:18:09 +0000
committerTatsuya Kinoshita <tats@vega.ocn.ne.jp>2011-05-04 07:18:09 +0000
commit5f8e0f8ef9a422691dd72e8a953a42a41478fcb4 (patch)
tree4b2df4796a534793648b3c4fc532fc36bd0cd525 /doc-jp/README.cygwin
parentReleasing debian version 0.3-2.4 (diff)
downloadw3m-7867af0e1dc0477b9fdc08cf6e3aee68f03ae9f1.tar.gz
w3m-7867af0e1dc0477b9fdc08cf6e3aee68f03ae9f1.zip
Releasing debian version 0.5.1-1debian/0.5.1-1
Diffstat (limited to 'doc-jp/README.cygwin')
-rw-r--r--doc-jp/README.cygwin184
1 files changed, 184 insertions, 0 deletions
diff --git a/doc-jp/README.cygwin b/doc-jp/README.cygwin
new file mode 100644
index 0000000..97e14c9
--- /dev/null
+++ b/doc-jp/README.cygwin
@@ -0,0 +1,184 @@
+cygwin で w3m を使う
+ (2003/02/17) 渡邉勝之
+ knabe@sannet.ne.jp
+
+Windows で w3m を動かすためには,Windows 上の UNIX互換環境である Cygwin が
+必要です.
+Cygwin に関する情報は http://cygwin.com/ を参照してください.
+
+
+* ビルド
+
+w3m-0.2 以降から cygwin 向けの修正パッチが取り込まれたため,cygwin-1.1.4
+以降の環境であれば特に問題なくビルドできます.Net Release 前の B18, B19,
+B20あたりでもビルドできるはずですが,確認はされていません.
+ (*) Cygwin B20.1 の環境では
+ LOCAL_LIBRARIES に -luser32 をつける必要があります。
+
+なお,termcap ないし ncurses パッケージは最新のものを使ってください.特
+に termcap を使う場合,古いパッケージは /etc/termcap の cygwin のエント
+リにバグがあり,表示がおかしくなります.この問題は termcap-20001020-1 で
+修正されているため,これ以降のバージョンを使用してください.
+
+ビルドする際には, 必ず ./configure してから make してください.以下で説
+明するマクロが定義されなくなるため,正常に動作しなくなります.また,正常
+にビルドできない,正常に動作しない場合には,バグ報告をする前に以下の点を
+チェックしてください.
+
+ o make veryclean してから再度 ./configure && make してみる.
+ o gcc, binutils が正常にインストールされているかを確認する.
+ cygwin の setup.exe に問題があり,パッケージファイルのダウンロード
+ に失敗しても,エラーの報告をしないで正常終了してしまうことがあるよ
+ うです.その場合には再度 setup をやりなおしてください.
+
+また Win95/98/ME では,環境変数 CYGWIN に 'ntsec' もしくは 'ntea' が含ま
+れていると,シェルスクリプトに実行属性がつかなくなるため,configure に失
+敗するようです.w3m に限らず,他にも問題が発生するという報告があるため,
+Win95/98/ME で Cygwin を使用する場合には,最初に cygwin1.dll をロードす
+る際の環境変数 CYGWIN から ntsec, ntea の記述を取り除いてください.
+
+
+* マクロ
+
+config.h には,Cygwin 環境向けに以下のマクロを定義してあります.
+
+o USE_BINMODE_STREAM
+ -dump, -dump_{head,source,both,extra} 時の stdout への出力をバイナリ
+ モードで行います.cygwin-1.3.11 以降では不要になっているはずですが,
+ 安全側に振っておくために残しています.
+ Cygwin, EMX 環境で共通です.
+
+o SUPPORT_DOS_DRIVE_PREFIX
+ 'C:', 'C:/', 'file://C:/', 'file://C|/' などのドライブレターを含むパ
+ スを認識し,ファイル名として扱う機能を有効にします.
+ Cygwin, EMX 環境で共通です.
+
+o SUPPORT_NETBIOS_SHARE
+ '//NETBIOSHOST/SHARE/PATH', 'file://NETBIOSHOST/SHARE/PATH' 形式の
+ NETBIOS 共有資源へのアクセスを ftp: スキーマではなく file: スキーマ
+ として扱う機能を有効にします.
+ Cygwin 環境に特有です.
+
+o SUPPORT_WIN9X_CONSOLE_MBCS
+ Win9X 系の DOS プロンプトで,検索およびフォームへの一行エディタ入力
+ 時に日本語 IME 経由の入力をサポートします.
+ ただし,Win9X 系の DOS プロンプトの実装および Cygwin の tty レイヤー
+ の問題により,ローカルコンソールで TERM=cygwin かつ環境変数 CYGWIN
+ に 'tty' が含まれない場合のみ IME からの入力を許可しています.
+ なお,NT 系ではこのマクロを無効にしても動作は変更されず,ローカルコ
+ ンソールであれば IME による日本語入力が可能です.
+ LANG=JA 指定時の Cygwin 環境に特有です.
+
+
+* Native Application との連携
+
+Cygwin 環境でビルドした w3m から Win32 Native アプリケーションを起動する
+場合,パスの記述形式の違いによって,ファイルが見つからないなどのエラーが
+発生します.
+
+o ローカルCGI
+
+Cygwin 環境でビルドすると,$LIB (通常は /usr/local/lib/w3m/cgi-bin) 以下
+にインストールされるローカル CGI は cygwin の /usr/bin/perl を使うように
+設定されます.これに対し,Native アプリケーションの ActivePerl などを使
+用する場合,以下のようなラッパースクリプトを用意し,$LIB 以下の各スクリ
+プトを修正してください.
+
+------ /usr/local/bin/winperl ------
+#!/bin/sh
+# wrapper script for Win32 Native Perl
+PERL=/cygdrive/c/Perl/bin/perl.exe
+case $1 in
+ -*)
+ ;;
+ *)
+ SCRIPT=`cygpath -w $1`
+ shift
+ ;;
+esac
+exec "$PERL" "$SCRIPT" $@
+------------------------------------
+※PERL= には Cygwin 環境の内部から見た Native Perl のパスを記述してくだ
+ さい.cygpath ユーティリティは cygwin パッケージに入っています.
+
+なお,ディレクトリリストだけであれば,オプション設定で「ディレクトリリス
+トに外部コマンドを使う」を NO にすれば,ローカル CGI を使わずにディレク
+トリのブラウズを行います.
+
+o エディタ
+
+w3m はテキストエリアの内容編集などに外部エディタを使用しますが,外部エデ
+ィタに Win32 Native アプリケーションを使う場合,以下のスクリプトを外部エ
+ディタに指定してください.
+
+------ /usr/local/lib/w3m/winedit ------
+#!/bin/sh
+EDITOR='/cygdrive/c/Program Files/sakura/sakura.exe'
+FILE=`cygpath -a -w $1`
+exec "$EDITOR" "$FILE"
+----------------------------------------
+※EDITOR= には Cygwin 環境の内側から見た Native アプリケーションのパスを
+ 記述してください.
+
+なお,NT 系で inetd をサービスとして動かしていて,localhost に telnet で
+接続している場合には,「デスクトップとの対話をサービスに許可」を ON にし
+ておかなければ window が表示されません.
+
+
+* 既知のバグ
+
+以下は,Cygwin 環境で w3m を動かした場合の問題点です.
+
+o -dump, -dump-source 時に LF -> CR+LF の変換が行われることがある.
+
+ コンパイル時にマクロ USE_BINMODE_STREAM が define されていない可能性が
+ あります.
+ きちんと configure したうえでコンパイルしなおすか,環境変数 CYGWIN に
+ binmode を設定してください.
+
+o Win9X 系の DOS プロンプトで IME 経由の入力ができない.
+
+ 環境変数 CYGWIN に 'tty' が含まれているときには,Cygwin の tty レイヤ
+ の問題を回避するために IME 経由の入力を禁止しています.環境変数 CYGWIN
+ から 'tty' を削除してください.
+
+o Win9X 系の DOS プロンプトで IME が ON になっているとカーソルが効かない.
+
+ Win9X の DOS プロンプトと Cygwin の tty レイヤーの実装の問題です.
+ 代わりに C-f, C-b, C-p, C-n を使ってください.
+
+o NT 系のコマンドプロンプトで画面制御がおかしくなる.
+
+ 「レイアウト」タブで画面バッファのサイズとウィンドウのサイズを違う値に
+ してバックスクロールができるように設定していると,画面制御がおかしくな
+ ることがあるようです.
+
+o DOS プロンプト,コマンドプロンプトでマウスが使えない.
+
+ DOS プロンプト「編集オプション」/コマンドプロンプトの「オプション」で
+ 「簡易編集モード」が ON になっていると,マウスイベントが w3m に渡され
+ ません.OFF に設定してください.
+
+o DOS プロンプト,コマンドプロンプトでマウスボタンに対する反応がおかしい.
+
+ cygwin-1.3.15 までの環境では,マウスの右と中央ボタンのエスケープシー
+ ケンスが入れ替わっていました.これは cygwin-1.3.16-1 で修正されていま
+ すが,w3m 側のバージョン判定が完全ではないため,使用する環境でビルド
+ するようにしてください.
+
+
+* その他
+
+Cygwin 環境では,DOS プロンプト/コマンドプロンプトを使うよりも,inetd を
+あげて,ローカルに TeraTerm, PuTTY などの telnet クライアント経由でログ
+インする,ないしは rxvt, cygterm を使用するほうが快適です.
+
+o rxvt:
+ rxvt on Cygwin
+ http://hp.vector.co.jp/authors/VA021953/rxvt/
+ compiled package
+ http://matsu-www.is.titech.ac.jp/~sohda/cygwin/dist/
+o cygterm:
+ CygTerm - Yet another Cygwin console
+ http://www.dd.iij4u.or.jp/~nsym/cygwin/cygterm/
+