.\" .TH W3M 1 "Jun 6 2000" "UNIX" .SH NAME .B w3m \- text base pager/WWW browser .SH SYNOPSYS .B w3m [options] [file | URL] .SH DESCRIPTION .SS はじめに .B w3m は,テキストベースのページャ/WWWブラウザです.これを使うと, .I kterm\fR(1) などのキャラクタ端末上で,ローカルファイルを見たり,WWWの内容を見たりすること ができます. .PP 引数にファイル名を指定すればそのファイルを表示し,URLを指定すればその内容を表 示します.何も指定しなければ,標準入力の内容を表示します.ただし,標準入力が .I tty\fR(4) である場合には,何もせずに終了します. .PP オプションは次の通りです. .TP .BI + 番号 起動後,指定の行番号に移動する. .TP .BI \-t\ 幅 タブの幅を指定する.デフォルトは 8. .TP .B \-r text/plainの文書を表示する場合,重ね打ちによる強調文字を表示しない. このオプションを付けない場合, ``A^H_'' はAのアンダーラインとして表示され, ``A^HA'' はAのボールドとして表示される. .TP .BI \-l\ 行数 標準入力の内容を表示するときに保存される最大行数を指定する. デフォルトは10000. .TP .BI \-O\ 文字コード 表示に使う文字コードを指定する. .TP .BI \-I\ 文字コード 入力文書の文字コードを指定する. .TP .BI \-T\ タイプ 表示する文書のタイプを指定する.この指定がない場合,ファイル名の拡張子によって 自動判別される.判別できない場合はtext/plainとみなされる. .PP .RS .B 例: .TP cat hoge*.html | w3m -T text/html 標準入力からHTMLファイルを読んで表示する .TP w3m -T text/plain hoge*.html HTMLファイルのソースを表示する .RE .TP .B \-m Internet messageモードで表示する.Internet messageモードの場合, ヘッダの内容を見て,Content-Type: があればそれを参考にする.電子メールや ネットニュースの記事を読むときに便利. .TP .B \-v visual startupモード. コマンドライン引数に URL やファイルを指定していなくても 初期画面が表示される. .TP .B \-B Bookmarkを表示する. .TP .BI \-bookmark\ file Bookmark のファイルを指定する. .TP .B \-M カラー表示をしない. .TP .B \-F フレームを自動表示する. .TP .B \-s 連続する空行を1行にまとめて表示する. .TP .B \-X .B w3m 終了時に,以前の画面に戻らない. .TP .BI \-title =TERM 端末のタイトル文字列を設定する. .TP .B \-W 折り返しサーチを使うかどうかを切りかえる. .TP .BI \-o\ option=value オプションを指定する. .TP .B \-show-option 利用できるオプションを表示する. .TP .B \-no\-proxy プロキシを利用しない. .TP .B \-no\-mouse マウスを利用しない. .TP .B \-cookie クッキーを処理する. .TP .B \-no\-cookie クッキーを処理しない. .TP .B \-num 行番号を表示する. .TP .B \-dump URLの内容を読みこみ,整形されたバッファの内容を標準出力に書き出す. 文書の幅は80桁と仮定される.この幅は,次の .B \-cols オプションで変更可能. .TP .BI \-cols\ 幅 .B \-dump オプションを使う場合に,文書の幅を指定する. .TP .BI \-ppc\ ピクセル数 文字の幅を指定する.デフォルトは 8.0. .TP .B \-dump_source URLの内容を読みこみ,整形せずに標準出力に書き出す.漢字コード変換もされない. .TP .B \-dump_head URLにアクセスし,ヘッダ情報を出力する. .TP .B \-dump_both URLにアクセスし,ヘッダ情報とHTMLソースを出力する. .TP .B \-dump_extra URLにアクセスし,拡張情報とヘッダ情報とHTMLソースを出力する. .TP .BI \-post\ file ファイルの内容をPOSTする. .TP .BI \-header\ string HTTP要求ヘッダを追加する. .TP .BI \-config\ file configのファイルを指定する. .TP .B -help ヘルプを表示する. .TP .B -version w3m versionを表示する. .SS 文書の表示内容 HTML文書を表示しているときには,次のような表示になります. .in +8n .TS box tab(;); l|c|c l|c|c l|c|c l|c|c. ;カラー表示時;白黒表示時 _ リンク;青色;下線 インライン画像;緑色;反転表示 FORMの入力部分;赤色;反転表示 .TE .PP カラー表示時の色は,オプション設定パネル .B o で変更することができます. .SS 起動後の使いかた 起動した後は,1文字のコマンドをキーボードから入力することで .B w3m を操作します. .PP コマンドには次のようなものがあります.以下の記述では, .B C-x はコントロールxを表します.また, .B SPC はスペースバー, .B RET はリターンキー, .B ESC はエスケープキーです. .PP ここで書いてあるのは,オリジナル版のキー操作です. .\" \fIlynx\fr(1) .\" 風のキー操作用にコンパイルしてあるものについては, .\" \fIw3m_lynx(1) .\" をごらんください. .SS ページ/カーソル移動 .TP 1i .B SPC, C-v 次のページを表示します. .TP .B b, "ESC v" 前のページを表示します. .TP .B l, C-f, 右矢印キー カーソルを右に移動します. .TP .B h, C-b, 左矢印キー カーソルを左に移動します. .TP .B j, C-n, 下矢印キー カーソルを下に移動します. .TP .B k, C-p, 上矢印キー カーソルを上に移動します. .TP .B J 画面を1行上にスクロールします. .TP .B K 画面を1行下にスクロールします. .TP .B ^ 行頭に移動します. .TP .B $ 行末に移動します. .TP .B w 次の単語に移動します. .TP .B W 前の単語に移動します. .TP .B > 画面全体を右にずらします.(表示内容を左にずらす) .TP .B < 画面全体を左にずらします.(表示内容を右にずらす) .TP .B ". " 画面全体を1文字右にずらします.(表示内容を左にずらす) .TP .B ", " 画面全体を1文字左にずらします.(表示内容を右にずらす) .TP .B g, M-< 文書のいちばん上の行に移動します. .TP .B G, M-> 文書のいちばん下の行に移動します. .TP .B "ESC g" 画面下で行番号を入力し,そこで指定した行に移動します. ここで .B $ を入力すると,最終行に移動します. .TP .B Z カーソルのある位置を行の中央に移動します. .TP .B z カーソルのある行を画面の中央に移動します. .TP .B TAB 次のリンクに移動します. .TP .B C-u, "ESC TAB" 前のリンクに移動します. .TP .B [ 最初のリンクに移動します. .TP .B ] 最後のリンクに移動します. .SS ハイパーリンク操作 .TP .B RET 現在カーソルがあるリンクが指す先の文書を読みこみます. .TP .B a, "ESC RET" 現在カーソルがあるリンクが指す先の文書をファイルに保存します. .TP .B u 現在カーソルがあるリンクが指す先のURLを表示します. .TP .B i リンクに関連付けられた画像へのURLの表示します. .TP .B I 現在カーソルがあるリンクに対応する画像を表示します. .TP .B "ESC I" 現在カーソルがあるリンクが指す画像をファイルに保存します. .TP .B ":" URL風の文字列をリンクにします.この機能は,HTMLでない文書を 読んでいるときにも有効です. .TP .B "ESC :" Message-ID風の文字列を,news: のリンクにします.この機能は,HTMLでない文書を 読んでいるときにも有効です. .TP .B c 現在の文書のURLを表示します. .TP .B = 現在の文書に関する情報を表示します. .TP .B C-g ページ中での現在位置を表示します. .TP .B C-h URL履歴を表示します. .TP .B F を含む文書を表示しているときに,タグの指す複数の文書を1つの 文書に変換して表示します. .TP .B M 現在見ているページを,外部ブラウザを使って表示します. .B 2M, 3M, ..., 9M で2番目,3番目,9番目のブラウザを使います. .TP .B "ESC M" 現在のリンク先を,外部ブラウザを使って表示します. .B "2ESC M", "3ESC M", ..., "9ESC M" で2番目,3番目,9番目のブラウザを使います. .SS ファイルとURL関係の操作 .TP .B U URLを指定して開きます. .TP .B V ローカルファイルを指定して開きます. .TP .B @ コマンドを実行し,結果を全部読んでから表示します. .TP .B # コマンドを実行し,結果を読みこみながら表示します. .SS バッファ操作 .TP .B B 現在見ているバッファを削除し,一つ前のバッファを表示します. .TP .B v HTMLのソースを表示します. .TP .B s バッファ選択モードに入ります. .TP .B E 現在見ているバッファがローカルファイルの場合,そのファイルをエディタで編集しま す.エディタを終了した後,そのファイルを再度読み込みます. .TP .B C-l 画面を再描画します. .TP .B R バッファを再度読み込みます. .TP .B S バッファの表示内容をファイルに保存します. .TP .B "ESC s" HTMLのソースをファイルに保存します. .B v でソースを表示して .B S で保存するのとほぼ同じですが, .B "ESC s" で保存したファイルは漢字コードがオリジナルのままであるのに対して, .B "v S" で保存すると現在表示に使っている漢字コードに変換されて保存されます. .TP .B "ESC e" 現在表示されているバッファを,表示されている形式のままエディタで編集します. .SS バッファ選択モード .B s でバッファ選択モードに入ったときのキー操作です. .TP .B k, C-p 一つ上のバッファを選択します. .TP .B j, C-n 一つ下のバッファを選択します. .TP .B D 現在選択しているバッファを削除します. .TP .B RET 現在選択しているバッファを表示します. .SS ブックマーク操作 .TP .B "ESC b" ブックマークを読み込みます. .TP .B "ESC a" 現在見ているページをブックマークに追加します. .SS 検索 .TP .B /, C-s 現在のカーソル位置からファイル末尾に向かって正規表現を検索します. .TP .B ?, C-r 現在のカーソル位置からファイルの先頭に向かって正規表現を検索します. .TP .B n 次を検索します. .TP .B N 前を検索します. .TP .B C-w 折り返し検索モードを切り換えます. .SS マーク操作 .TP .B C-SPC マークを設定/解除します.マークは反転表示されます. .TP .B "ESC p" 一つ前のマークに移動します. .TP .B "ESC n" 一つ後のマークに移動します. .TP .B "\"" 正規表現で指定された文字列を全てマークします. .SS その他 .TP .B ! シェルコマンドを実行します. .TP .B H ヘルプファイルを表示します. .TP .B o オプション設定パネルを表示します. .TP .B C-k クッキー一覧を表示します. .TP .B C-c 文書の読み込みを中断します. .TP .B C-z サスペンドします. .TP .B q .B w3m を終了します.オプションの設定によって,終了するかどうか確認します. .TP .B Q 確認せずに .B w3m を終了します. .SS 行編集 画面の最下行で文字列を入力する場合に有効なキー操作です. .TP .B C-f カーソルを右に移動します. .TP .B C-b カーソルを左に移動します. .TP .B C-h カーソルの直前の文字を削除します. .TP .B C-d カーソル位置の文字を削除します. .TP .B C-k カーソル位置から後を削除します. .TP .B C-u カーソル位置から前を削除します. .TP .B C-a 文字列の先頭に移動します. .TP .B C-e 文字列の最後に移動します. .TP .B C-p ヒストリから一つ前の文字列を取り出します. .TP .B C-n ヒストリから次の文字列を取り出します. .TP .B TAB, SPC ファイル名入力時に,ファイル名を補完します. .TP .B RET 入力を終了します. .SH SEE ALSO .I kterm\fR(1), .\" .I lynx\fR(1), .\" .I w3m_lynx\fR(1), .I tty\fR(4) .SH AUTHOR 伊藤 彰則 .br aito@fw.ipsj.or.jp